”違法”という言葉が付くぐらいですから、法律違反ではありそうなんですが実際のところはどうなのか。
法律周りって相当知識欲がないとわからないことだらけなので、本当に違法なのか案外知らなかったりします。
自分の考えと意外と違って、致命的な法律違反を犯していたりしたら嫌なので違法視聴・違法アップロード・違法ダウンロードにまつわる法律をまとめてみました。
違法視聴は法律的にはセーフ
Q.違法に配信されている音楽や映像を視聴するだけで、違法となるのでしょうか。
違法に配信されている音楽や映像を見たり聞いたりするだけでは、録音又は録画が伴いませんので、違法ではなく、刑罰の対象とはなりません。
平成24年に文化庁が発表したPDF文書によりますと上記のような裁定になっているようです。
違法に配信されている動画を録音したり録画した場合は刑罰の対象になってきますが、視聴するだけでは法律違反とはなりません。
そのため違法視聴とは言われていますが、現状実際には違法じゃなかったりするわけですね。
視聴時に残るキャッシュで法律違反になることはない
キャッシュというのは快適に動画を再生するために端末内に複製されるデータのことです。(ほかwebサイトを快適に閲覧するために作成されたりもします)
問題となるのはキャッシュが刑罰の対象となる違法配信された動画の録音・録画に当たるのではないかって部分なんですが、これは問題ないと表明されています。
Q.「You Tube」などの動画投稿サイトの閲覧についても、その際にキャッシュが作成されるため、違法になるのですか。
違法ではなく、刑罰の対象とはなりません。
動画投稿サイトにおいては、データをダウンロードしながら再生するという仕組みのものがあり、この場合、動画の閲覧に際して、複製(録音又は録画)が伴うことになります。しかしながら、このような複製(キャッシュ)に関しては、第47条の8(電子計算機における著作物利用に伴う複製)の規定が適用されることにより著作権侵害には該当せず、「著作権又は著作隣接権を侵害した」という要件を満たしません。
要は色んなことを加味しても違法視聴だけだとそれが刑罰の対象になることはないって話ですね。
この記事を作成した時点(2018.10.28)では違法視聴は法律違反ではありませんが、今後どうなるかはわかりません。違法化した場合は大きな話題になることかと思いますので、情報を見逃さないようにしておきましょう。当サイトでも情報をキャッチした場合情報を更新するよう努力いたします
違法アップロードは法律的にアウト
違法視聴は法律違反ではありませんでしたが、違法アップロードは名前の通り違法です。
著作隣接権の侵害は、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金、著作者人格権、実演家人格権の侵害などは、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金などが定めれれています。
違法アップロードはいわゆる著作権法違反に当たりますので、上記のような刑罰の対象となります。
著作権とは
著作権というのは製作者に対して与えられる権利のことです。
例えばAさんがオリジナルの音楽を作った場合、それの著作権をAさんが持つことになります。
このAさんが著作権を持つオリジナルの音楽をBさんが無断でアップロードしたり販売したりするのは著作権違反となりますので、刑罰を受けることになるわけです。
違法アップロードとは著作権者の権利を無視して動画をアップロードする行為ですので、著作権違反となりますね。
違法ダウンロードは法律的にアウト
平成24年より前であればセーフだったんですが、現在では違法となりました。
私的使用の目的であっても、有償著作物等(Q2 参照)の場合には、著作権又は著作隣接権を侵害する自動公衆送信(Q3、Q6 参照)を受信して行うデジタル方式の録音又は録画(Q4 参照)を、自らその事実を知りながら行って著作権又は著作隣接権を侵害(問Q5参照)した者は、2年以下の懲役若しくは 200 万円以下の罰金に処し、又はこれを併科することとされています(平成 24 年 10 月 1 日施行)。
なお、この刑事罰の規定は親告罪とされており、権利者からの告訴がなければ公訴を提起できないこととなっております。
少し分かりづらい部分があるので噛み砕いていきます。
要は有料作品として配信・販売されてるものを違法アップロードされたところから録画・録音したらダメってこと
有償著作物というのは販売されているDVDやCDだったり、「Hulu」のような有料の動画配信サービスで配信されている動画のことだったりを指します。
こうして有償で提供されている動画を、違法アップロードされたものと知りながらダウンロードした場合は違法ダウンロードの扱いとなり刑罰の対象となるわけです。
ここで重要となってくるのはあくまで違法にアップロードされた動画や音楽を録音・録画することがアウトという点ですね。
有償著作物を経由しての録画や録音であれば違法とは言えません、あくまで著作権を無視して違法にアップロードされた動画を録画・録音する行為がアウトとなります。
ちなみに違法ダウンロードの対象は録音・録画なので画像はセーフ
違法ダウンロードとして扱われるのは録音・録画行為ですので違法にアップロードされたであろう画像をダウンロードするのはセーフです。
しかしそれはあくまで私的利用の範囲であればという話で、それをアップロードするなどしたら著作権違反となり刑罰の対象となるため注意してください。
(セーフとは言え著作権者にとっては不利益な行為ですから当サイト的には非推奨です)
ここまでの内容を3行でまとめてみる
- 違法視聴はセーフ
- 違法アップロードは著作権違反なのでアウト
- 違法ダウンロードは違法アップロードされたものの録音・録画ならアウト
という感じ。
違法ダウンロードだけは少し複雑に見えますが、ネットで違法アップロードされてるっぽいなという動画や音楽を録音・録画したら法律違反になるってだけなので割と単純です。
違法という名前がつくだけあって基本法律違反に当たりますから、良くわからないと言うなら避けというた方が無難かと思います。逮捕されたくないなら
今どきの有料動画配信サービスは大体無料期間付いてますし、それをうまく利用したほうが僕は情報強者かと思いますよ。